労働問題

残業代未払い

昨今の長労働時間の社会問題化、働き方への提言や改革によって、残業代の支払もようやく改善されつつありますが、未だ充分な改善がなされているとは言えない状況です。 未払いの残業代請求は、比較的早期に解決することの多い事件です。 ただし、未払いの残業代などの労働債権の請求権は2年で時効にかかって消滅します。 (労働者側) 「タイムカードがないので、未払いの残業代を請求するのは難しいのでは」とご心配になる方もおられる方もしれませんが、大丈夫です。 タイムカードが残っていなくても証拠を集めて請求することは可能です。 例えば、トラック運転手であれば、タコグラフ(運行記録用計器)に記録された運行記録で勤務時間などを確認することが可能ですし、スーパーの販売員であれば、店舗の入退店記録から確認することも可能です。 また、お仕事でパソコンをお使いであれば、パソコンの起動時刻・終了時刻のほか、取引先に送ったメールの時刻などからも確認することができます。 このように、様々な方法で出勤時刻、退勤時刻を特定して立証することは可能ですので、タイムカードがない場合でもお気軽にご相談ください。 (会社側) 中小企業にとって、未払残業代請求は大きな悩みのひとつです。 すべての残業代をそのまま支払っていたのでは、人件費がかさんで経営が成り立たないという意見を耳にすることがあります。 しかし、労働関係法規は守らなければなりません。 当事務所では、未払残業代について、如何に人件費を増大させないようにしながら労働関係法規を順守するかという、未払い残業代のトラブルを予防する為の仕組みを、各社の事業形態の特殊性を考慮しながら、経営者とご一緒に考えていきます。

固定残業代について

未払いの残業代請求の増加にともない、「固定残業代制度」を導入する企業が増えています。 しかし、固定残業代として有効であるためには、 ①割増賃金の対価として支払われているかどうか、 ②基本給と明確に区別されているかどうか、 ③固定残業代を超えて割増賃金について差額を支払う合意があるかどうか、 という点が問題となります。 また、100時間を超えるような長時間の残業時間の対価として固定残業代が定められている場合には当該定め自体が無効であると考えられます。 さらに、固定残業代については最低賃金との関係も考慮が必要です。

管理監督者について

店長だから残業代はないよと言われてあきらめていませんか。 残業代を支払わなくてもよい管理監督者とは、経営者と一体の関係にあり、重要な職務と責任を有しているために、職務の性質上、一般労働者と同様の労働時間規制になじまず、勤務や出退社について自由裁量を持つため、厳格な労働時間規制がなくても保護に欠けるところがないという趣旨で時間外割増賃金に関する規定の適用が除外されています。 通常の雇われ店長は上記のような管理監督者という概念には該当しないのが通常です。 店長であっても残業代を請求することは充分に可能です。

不当解雇

解雇の不当性を巡って会社と争う場合には、弁護士に依頼されることをおすすめします。弁護士に依頼することで、会社との交渉を代行してもらうことができますし、「労働審判」を申立てることでスピーディーに問題解決をはかることも可能です。
労働審判とは、平成18年4月に開始された労働関係の権利に関する問題を専門的に解決するための制度で、不当解雇や賃金未払いなど、比較的権利関係が明確な事柄について早期解決が可能となります。労働審判は、特段の事業がない限り原則3回で終了しますので、不当解雇などの労働問題を短期間で解決に導くことができます。3回の調停で話がまとまらなければ、労働審判官と労働審判員によって審判が下されます。下された審判は法的強制力を持つため、相手側が応じなくても審理が進められます。

不当解雇の金銭賠償

労働問題でよく寄せられるご相談は、「解雇の無効を争ってほしい」というものです。 しかし、現在の裁判実務では、不当解雇を巡って会社と争っても、最終的には金銭賠償の問題になります。 解雇無効を争って雇用の維持を求める事件は多いのですが、労働関係とは継続的な人間関係なので、解雇を巡って訴訟を起こすと、その人間関係および信頼関係に亀裂が入り、元の仕事場で働くのは難しくなる場合が多いのです。 解雇を争っても、基本的には金額賠償になるので、実際に会社に残れることが少ないということは、ご相談者様にお伝えしています。 解雇無効を争うと、「仕事を辞めずに済む」「元の職場に戻れる」と思いがちですが、実際は金銭賠償で終わることが多とお考えください。 ただし、会社の規模が大きい場合、支店や支社へ行くなど職場を変わることで、解雇を免れるというケースもありますが、基本的には金銭賠償になります。

解雇通知書

会社は、退職勧奨当の手続きで、退職させようとしている社員に対し、退職届を提出するように求めてきます。 しかし、退職届を提出してしまうと自主退職とみなされて、後日、解雇を争うことが難しくなってしまいます。 会社から退職届を提出されるよう求められた場合であっても、安易に退職届を提出しないようにしましょう。 不当解雇として解雇手続を争う場合には、会社から解雇理由を記載した解雇通知書を文書で貰ってください。 また、解雇の不当性を巡って会社と争う場合には、弁護士に依頼されることをおすすめします。 弁護士に依頼することで、会社との交渉を代行してもらうことができます。

労働基準監督署

今後、会社に労働基準法などの法律を遵守してもらいたいとお考えの方には、「労働基準監督署」への相談をおすすめすることもあります。労働基準監督署は、労働法規の適切な運用を目的としているため、個人の権利などを守ることが目的ではありませんが、会社で労働基準法が遵守されていないとわかれば監督・指導してくれます。労働基準監督署への相談は無料で行うことができます。

ハラスメント訴訟

セクハラ訴訟

◆セクハラ行為の有無について

(1) セクハラ行為は密室で行われることも多く、セクハラがあったかどうかの事実認定が微妙になることが多くあります。

(2) 1回限りのセクハラ行為であれば、当事者の供述のみが証拠となることも多く、双方の供述の信用性の問題となります。
(3) 他方、セクハラ行為が継続的である場合には、色々な証拠が挙げられることが多く、被害者の供述だけではなく、客観的な裏付けが揃うことも多いです。 何よりも、弁護士への相談時点においてもセクハラが継続している場合には、弁護士の指導の下で録音、メールの保存等の証拠の収集をすることが極めて容易な事案も少なくありません。

◆セクハラの判断基準

セクハラにあたるかどうかは個別具体的に判定されますが、その判断基準としては以下の3点を挙げることができると考えます。
(1) 性に関する言動に対する受け止め方には個人間や男女間で差があり、セクシャルハラスメントに当たるか否かについては、相手の判断が重要です。すなわち、加害者の認識ではなく、被害者の感じ方を基準として判断されるのです。
(2) 性に関する言動に対する受け止め方には個人差がありますが、被害を受けた労働者が女性であれば、「平均的な女性労働者としての感じ方」、男性であれば、「平均的な男性労働者としての感じ方」を基準とします。
(3) 労働者が明確に意に反することを示しているにもかかわらず、さらに行われる性的言動は職場におけるセクハラと解釈される可能性が高くなります。

◆裁判例について

(1) 判決まで出ている事案は、悪質な事案が多く、逆に悪質ではない事案は和解で終わることが多く、裁判例は悪質事案が大半を占めています。
(2) 性行為やわいせつ行為はセクハラと認められますが、それだけではなく、交際を強要する、容姿等について性的に不適切な言動を繰り返す、噂を流布する行為も違法であるとする多くの裁判例があります。

パワハラ訴訟

パワハラ行為の場合は、セクハラ行為と違って、加害者が部下を叱咤激励する場合に、職務上の熱心さのあまり起こしてしまうことが多くあります。 それ故、パワハラが違法であると解釈されるかどうかについては、判例上もその評価が問題となるケースが多くあります。

◆パワハラ行為の有無について

(1) パワハラの場合には、セクハラ行為の場合と違って、他の部下の面前で行われるパワハラ行為も多いことから、密室性の程度がより低い場合が多いです。
(2) 1回限りのパワハラ行為であれば、当事者の供述のみが証拠となることも多く、双方の供述の信用性の問題となります。
(3) しかし、パワハラ行為は継続的であることも多く、色々な証拠が挙げられるので、被害者の供述だけではなく、客観的な裏付けが揃うことも多いです。何よりも、弁護士への相談時点においてもパワハラが継続している場合には、弁護士の指導の下で録音やメールの保存等の証拠の収集をすることができます。

◆パワハラの判断基準

(1) パワハラの判断基準としては、他人に心理的負荷を過度に蓄積させるような行為は、原則として違法であるというべきであり、例外的に、その行為が合理的理由に基づいて、一般的に妥当な方法と程度で行われた場合には、正当な職務行為であるとされています。
(2) 具体的には、まず暴力を伴う事案は違法であると考えられます。また、暴力を伴わなくても、他の従業員がいる前で繰り返し罵倒する行為も違法性が認められています。考慮要素としては、行為の目的、態様、頻度、継続性の程度、被害者と加害者の関係性等が検討されることになります。

労働契約か、業務委託契約か。

(1) 労務の提供が、労働契約か業務委託契約ないし請負契約かが問題となることがあります。 例えば、労働側は労働契約であると主張して労働法規の適用を求め、会社側は業務委託契約であるとして労働法規の不適用を主張するような場合です。  
(2) この場合には、以下の諸点を総合的に考慮して、その契約が労働契約であるのか、業務委託ないし請負契約であるのかを総合的に判断することになります。  
(3) まず、契約書等においてどのような言葉が用いられているかという点です。契約書で請負や業務委託という言葉が使われていれば、当事者の合意としては請負契約や業務委託契約があったものと一応は考えられます。 ただ、労働法規は強行法規であり、当事者の合意よりも法律が優先される分野ですから、当事者間の合意のみが優先するものではありません。それ故、契約書で請負や業務委託という言葉が使われているとしても、労務提供の実態が労働契約であると認められれば、労働法規の適用を受けることになるのです。
(4) 次に、仕事の依頼や業務従事の指示等について応じたり応じなかったりする自由が認められているかどうか、そのような自由を有していれば請負や業務委託である可能性が高まり、自由がなければ労働契約と認定される可能性が高まることになります。 しかし、専属下請のように、事実上仕事の依頼を拒否することができない業種もありますので、依頼や指示の諾否の点は一つの考慮要素にすぎず、この点だけで労働契約かどうかを判断することはできません。
(5) 業務内容や遂行方法に対する指揮命令があるかどうかは重要な要素です。これらの点で、会社側から具体的な指揮命令を受けている場合には労働契約である可能性が高いと言えます。指揮監督についての具体性の程度が問題となります。
(6) 通常予定されている業務以外の業務に従事することがあれば、会社側の一般的な指揮監督を受けているものとして、労働契約であることに傾きます。
(7) 提供する労務の範囲・性質も問題です。 提供する労務が広汎であったり、専門性を有する場合には、労働契約ではなく請負や業務委託であると認定されることとなります。
(8) 時間的、場所的拘束の有無も考慮要素となります。 勤務時間や勤務場所が指定され、監理されている場合には一般的には指揮監督関係があり、労働契約であるという認定に結びつきます。 ただし、業務の性質上、必然的に勤務場所や勤務時間を指定される場合もありますから、時間的場所的な制約が、業務の遂行を指揮監督する為に認められるものであるかどうかを見極めることも大切です。
(9) その他、労務の提供を他の人の代わりにさせることが認められているかどうか(労働者なら他の人にさせることは認められませんが、請負や業務委託なら可能です。)、契約を締結するに至った経緯等も、労務の提供が、労働契約か業務委託契約ないし請負契約かを決定する要素となると考えられています。

労働審判手続

労働事件については労働審判という手続があります。

労働審判とは、平成18年4月に開始された労働関係の権利に関する問題を専門的に解決するための制度で、不当解雇や賃金未払いなど、比較的権利関係が明確な事柄について早期解決が可能となります。

労働審判官(裁判官)1人と労働関係に関する専門的な知識と経験を有する労働審判員2人で組織された労働審判委員会が手続を進めます。 労働審判は、特段の事業がない限り原則3回の審理で終了しますので、不当解雇などの労働問題を短期間で解決に導くことができます。

審理で話がまとまらなければ、労働審判官と労働審判員によって審判が下されます。 労働審判に対して当事者から異議申し立てがあれば、労働審判はその効力を失い、労働審判事件は訴訟に移行します。

労働事件については労働審判という手続があります。 労働審判とは、平成18年4月に開始された労働関係の権利に関する問題を専門的に解決するための制度で、不当解雇や賃金未払いなど、比較的権利関係が明確な事柄について早期解決が可能となります。 労働審判官(裁判官)1人と労働関係に関する専門的な知識と経験を有する労働審判員2人で組織された労働審判委員会が手続を進めます。 労働審判は、特段の事業がない限り原則3回の審理で終了しますので、不当解雇などの労働問題を短期間で解決に導くことができます。 審理で話がまとまらなければ、労働審判官と労働審判員によって審判が下されます。 労働審判に対して当事者から異議申し立てがあれば、労働審判はその効力を失い、労働審判事件は訴訟に移行します。

労働基準監督署

今後、会社に労働基準法などの法律を遵守してもらいたいとお考えの方には、「労働基準監督署」への相談をおすすめすることもあります。
労働基準監督署は、労働法規の適切な運用を目的としているため、個人の権利などを守ることが目的ではありませんが、会社で労働基準法が遵守されていないとわかれば監督・指導してくれます。
労働基準監督署への相談は無料で行うことができます。

労働事件については労働審判という手続があります。 労働審判とは、平成18年4月に開始された労働関係の権利に関する問題を専門的に解決するための制度で、不当解雇や賃金未払いなど、比較的権利関係が明確な事柄について早期解決が可能となります。 労働審判官(裁判官)1人と労働関係に関する専門的な知識と経験を有する労働審判員2人で組織された労働審判委員会が手続を進めます。 労働審判は、特段の事業がない限り原則3回の審理で終了しますので、不当解雇などの労働問題を短期間で解決に導くことができます。 審理で話がまとまらなければ、労働審判官と労働審判員によって審判が下されます。 労働審判に対して当事者から異議申し立てがあれば、労働審判はその効力を失い、労働審判事件は訴訟に移行します。
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